住宅ローン滞納(延滞)時の対処法や相談先、解決策を徹底解説

住宅ローンを、生活環境の変化で支払えなくなる事は、珍しくありません。コロナ禍の影響で会社の業績悪化により、住宅ローン払えない人急増という新聞記事も見かけます。誰しもが、マイホームを購入した時に、まさか数年後にこうなるとは夢にも思いません。
しかしながら、住宅ローンが払えなくなって、毎月の支払額をそのまま放置していると競売手続きになり、最終的にはマイホームを強制的に失う事になります。
そこで、ここでは、住宅ローンが滞納した場合に、どんなリスクがあり、どの様な対策をし、住宅ローン返済(滞納)の解決に向けて、救済措置としてどの様な作戦を練れば良いかや、相談先の専門家の必要性や会社選びを徹底解説します。

1,競売とは?5つの注意点

先ず、そもそも競売とは、何かを簡単にご説明します。
競売とは、所有者の意思に関係なく、債権者により強制的にお家を売却される法的手続きです。
競売が進むと、最終的に、所有者は自宅を退去しなければなりません。
引っ越し費用は一切出ず、精神的にも追い込まれ、場合によっては親族や相続人にも迷惑を掛ける事になります。
しかし、住宅ローン払えない人が急増している中で、競売になっている方は少なくなっており、救済措置の一つに、任意売却という解決方法が多くなっています。この任意売却は記事内で解説しています。

競売の5つのデメリット

➀安く売却される

相場価格に近い価格で売却出来る保証はなく、人気地域のエリア以外は市場価格を20~30%下回る可能性があります。つまり、抵当権は外されますが、残債務の金額が元々多い場合、それだけ残債務も多く残る可能性があります。

➁自己負担費用が掛かる

落札者から引っ越しに掛かる費用を負担してもらえる可能性は低い為、引っ越しに掛かる諸費用は原則、全額を自分自身で用意する必要があります。更には、住み替える賃貸先の敷金・礼金・家賃保証料等纏まった費用を用意しなければなりません。

➂残債務以外にも費用が発生

競売申立費用や遅延損害金などが債務残額に加算されます。

➃精神的な苦痛

競売開始の通知が来て、裁判所で公告(公開)されてしまう為、競売に掛けられている事が近所や周囲に知られたり、競売を知った不動産会社等が直接自宅に訪問され、精神的にも疲れてしまいます。

➄スケジュールは裁判所が決める

売却日は裁判所が強制的に決める為、自身の都合でスケジュールが決めれず、いつまでも明け渡さないと強制執行になってしまう可能性があります。

2,住宅ローンを滞納してしまう理由

(1)会社の業績不振でボーナスカット等の収入減少の為支払いが厳しい・・・
  • 住宅ローン滞納期間が3ヶ月以上経っていて払える見込みがない
  • 銀行側から、督促状や期限の利益喪失の通知が届いて困っている
  • 別の金融機関に支払い先の変更を依頼したが断れて困っている
  • 住宅ローンを払えないので、住宅ローンの支払いを延長してもらうよう銀行に相談している
  • 転職を考えているが、年齢も年齢なので中々直ぐに見つかりそうもない
  • 既に差押えられて困っている
  • 競売開始が決定している
(2)離婚で返済を継続出来ない・・・
  • 夫婦合わせての収入から計算して払っていたので、一人になって支払いが厳しい・・
  • 奥様と子供はそのまま住み続けたいと言って養育費代わりにローンを払っている・・・
  • 女性問題で慰謝料も請求されている
  • 借入先に妻への名義変更を申請したが却下された
(3)病気で収入が減少し、払っていけない・・・
  • 事故によるケガや病気で長期入院となり支払いが厳しい・・・
  • 心の病気になり、直ぐの職場復帰は厳しい・・・
(4)そもそも無理して住宅ローンを組んでいた・・・

一般的に、住宅ローンの借入可能額の目安は以下の基準となります。参考にしてください。

  • 返済負担率(手取り年収に対する返済額の率):20~25%程度

3,このまま滞納して払えそうもない場合は?

先ずは、借りている銀行(金融機関)に返済猶予の相談しましょう。ケースによっては、住宅ローンの支払いの救済措置として、一時停止してくれる可能性もありますので、住宅ローン滞納1回でも、先ずは金融機関に相談して下さい。

(1)コロナ禍の影響で住宅ローン払えない人急増

既にご存じの様に、コロナ禍の影響や、今は人件費や価格高騰で、勤め先が倒産した人や、ゼロゼロ融資返済も本格的に始まり、住宅ローンの支払いが滞納している人が増えています。金融機関によっては、1年間は元本は保留で、利息のみで良いとか色々相談に載ってくれると思います。

(2)家計の収支を一度洗い出す

家計の収支を一度洗い出してみて下さい。例えば、携帯電話のプランを格安に見直すとか、動画配信サービスを辞めるとか、車の保有をカーシェアリングに切り替えるとかです。そして、下記の家計簿収支表を入力して、住宅ローンを払えないと、住宅ローンを待ってもらう様に銀行に相談した方が、銀行もただ支払い厳しいので助けてくださいと言われるより、これだけ家計も見直したが、それでも厳しいので相談にのって下さいと言われた方が、色々親身に相談にのってくれると思います。可能であれば、家を無理に売らずに済めば、それに越したことはありません。

下記から家計簿収支一覧表をダウンロード出来ますので、やってみて下さい。

家計簿収支表

(3)住宅ローンを滞納してもやってはいけない事

どうせ払えないからと言って、そのまま無視していると、金融機関から信用を失います。更にやっていけないのは、消費者金融等で更なる借金を重ねる事です。よく住宅ローンの滞納何回まで大丈夫ですか?と質問されますが、1回でもダメですのでご注意ください。

4,住宅ローンの滞納をそのままにしていたら

(1)借りている人や連帯保証人に督促がはじまる

滞納初期は、契約者本人や連帯保証人に対して督促が行われます。電話や郵送での書類が届き、家族にはこの段階で知られていきます。
この督促を無視していると、連帯保証人にも連絡がいき、親や友人の場合は経済状況を知られ、恥ずかしく、信用も損ないかねません。

(2)いわゆるブラックリストに載る

住宅ローン滞納の遅延日数が3ヶ月以上過ぎると、金融機関も、これは今後支払いが厳しいと判断し、信用情報機関に金融事故として登録されます。
これがいわゆるブラックリストに載るとういう事です。
遅延情報が登録されると、完済しても、通常最低5年間は、新たなクレジットカード作成は勿論の事、カード更新も却下され、新たなローンの契約も当然制限されます。

(3)プライバシーがなくなる

競売物件は、購入希望者を募る為、官報やインターネットで競売物件と分かる形で公開される為、誰から見ても経済状況を知られてしまいます。更には、不動産会社が直接現地調査を兼ねて自宅に訪問してきて、近所からも好奇な目にさらされます。

(4)諸費用は自身で捻出することになります

競売の売却代金は、全額債務の返済費用に充てられるので、所有者には一切手元にお金が入ってきません。ただでさえお金がないのに、引っ越し代や残置物は自身で捻出しなければなりません。

(5)最終的には競売に

住宅ローンが滞納して、もう払えない状態が続くと、債権者が裁判所にお願いして競売の手続き申請を行い、最終的は裁判所によって競売が行われ、債務者は、競売によって自宅が落札されたら債権回収を行い、所有者は強制的に自宅から引っ越ししなければなりません。

5,住宅ローン滞納から競売開始までのスケジュール

下記にて、今あなた自身の現状の立ち位置がどこにあるかご確認ください。相談が早ければ早いほど、競売開始までの期限に向けて、解決に向けての作戦が練れます。

➀滞納開始(約4~5ヶ月目)

銀行から電話や、『督促状』や『催告書』の通知が届きます。住宅ローン滞納1回程度なら、今すぐ住宅ローン払えないと銀行に相談してください。相談内容によっては、住宅ローン救済措置として、待ってもらう事やリスケジュールの相談にのってくれる事もあります。

➁期限の利益の喪失(約1~2ヶ月後)

分かり易く述べると、これ以上待てないので、今迄の滞納分含めて残債額を一括で返済して下さいという意味になります。今まで、分割で払って良いという約束が守られなくなったからです。

➂代位弁済(約1~2ヶ月後)

債務者の住宅ローン返済滞納により、保証人が保証債務の履行を求められ、債務者に代わってその債務を弁済する事を言います。住宅ローンを組んだ際に、保証会社を利用しますので、保証会社が保証人となっていますので、この保証会社が債務者に代わって、金融機関へ代位弁済します。よって、今後は保証会社(又は債権回収会社)から督促がくる事になります。

➃競売の申し立て(約2週間~2ヶ月後)

保証会社又は債権回収会社が、裁判所へ競売開始の申し立てを行います。

➄競売開始決定(約1~2ヶ月後)

債権者(保証会社又は債権回収会社)からの申し立てに基づいて、競売手続きにより担保権の実行を開始したという通知が届きます。この通知は特別送達という特殊な方法で届きます。

➅執行官等による物件調査(約1~2ヶ月後)

自宅に、裁判所の執行官が来て、家の内部や間取り図等確認に訪れます。当然、拒むことは出来ません。

➆公告開始(約2ヶ月後)

裁判所にてご自宅の住所が競売開始になりましたと公告(公開)されます。この段階で一般の人でも、いわゆる3点セットといって、物件明細書・現況調査報告書・評価書が見れるようになります。これが公開されると、不動産会社が家に押しかけてきたり、ダイレクトメールが届くようになり、精神的も大分厳しい状況に追い込まれます。

⑧期間入札開始

いよいよ入札が開始されます。

⑨期間入札終了

入札期限が来て、入札が終了します。この段階での任意売却での解決は無理となります。

⑩開札・落札者決定

裁判所で開札され、一番高額で入札した方が落札者となります。

6,住宅ローンを払えない場合の5つの解決方法

(1)任意売却という選択肢

任意売却とは、住宅ローンの返済が何らかの理由により、引き続き払えない困難な状態になった際に、債権者との合意の条件の下で許可を得て、不動産を一般市場で売却し、売買代金を返済に充てることを言います。法的な手段である競売と違い、様々なメリットがあります。先述した様に、住宅ローン払えない人急増していると言われている中で、救済措置として活用されています。
一般的には、住宅ローンの残債が市場価格に対してオーバーローンの場合に検討されます。言い換えれば債務額を減額してもらう解決方法になります。但し、未だ滞納していない場合は、基本的には、金融機関から任意売却の承諾は得る事が出来ません。期限の利益の損失といって、保証会社(又は債権回収会社)が代位弁済をしてからになります。

任意売却の5つのメリット
➀市場相場価格に近い価格で売却出来る

競売での換価より高額で売却出来る可能性が高い為、競売と比較して残債務を軽減する効果が大きくなります

➁引っ越し費用が貰える可能性がある

債権者との協議により、引っ越し費用を売却額から控除して貰える可能性があります。但し、債権者の承諾が得られ次第になりますので、必ず貰えるというお約束は出来ない事は記しておきます。

➂プライバシーの確保

近所に経済事情を知られずに売却が可能。一般的な不動産売却と同じ方法で売却活動を行いますので、経済事情を近所に知られずにすみます。

➃スケジュールの融通が利く

契約時期や引っ越し時期が相談可能。契約時期や引っ越し時期を債権者と相談する事が出来ます。

➄残債務の返済が相談可能

売却後、未だ残債務が残っている場合、残債務の返済方法について、今後の生活に負担のない返済計画を相談出来ます。

下記から任意売却に関した更なる詳細な解説をご覧い頂けます。
任意売却とは?

(2)リースバックという解決方法

どうしても今の家に住み続けたい場合は、リースバックという別の救済措置方法があります。リースバックは、住宅を一旦売却し、売却したお金で、住宅ローンの残債額を返し、売買契約と同時に賃貸借契約を結んで、毎月家賃を支払えば、そのまま住み続けれます。
但し、住宅ローン残債に対して、買取額が上回らないと実施出来ませんので、事前に机上査定を行ってから可能かどうかを判断します。
つまりアンダーローンの場合に検討されます。全員におすすめ出来る解決策ではないのです。

詳しいリースバックの記事は、下記から参照してください

リースバックとは

(3)リバースモーゲージという解決方法

リバースモーゲージとは、シニア向けの不動産担保ローンとイメージして下さい。
所有権はリースバックと違い、変わりません。存命中は、利息のみの返還でよく、死後に物件を売却して元本を一括返済する制度です。
但し、貸付額の評価は低く、更にマンションは対象外な事が多く、事前に良く検討された方が良いです。当然オーバーローンの場合は、リバースモーゲージは適用されません。

下記からリースバックとリバースモーゲージの一覧の比較表をダウンロードしてみてください。

リースバックとの比較表

(4)個人再生という方法

住宅ローン以外にも、キャッシングやカードローン等借金があり、個人再生という形で再起を図る方法もあります。個人再生とは、事前に作成した返済計画書を裁判所に提出して、計画通りに返済することで債務を削減出来る債務整理手続きの一つです。
但し、債務額が多すぎる場合や、返済計画に無理があり場合は裁判所が認めてくれない事もあります。

(5)自己破産という方法

借金から全て解放されたい場合は、自己破産で債務を精算する事も考えられます。当社では、法律のプロである弁護士の先生を無料で紹介可能です。

7,競売を回避する方法

(1)早めの相談

競売を取下げには、可能な期間があります。手遅れになる前に、早めの相談が必要です。
下記に当てはまる方は特に意識してください。

  • 住宅ローンの滞納が3ヶ月目に突入した
  • ご自宅が差し押さえられた
  • 競売だけは何とか回避したい
  • リースバックに興味がある
(2)住宅ローン返済問題に特化した不動産会社か?

任意売却は通常の不動産売買とは違い、債権者との交渉力や、競売を回避する為のスピード感や経験値が必要な売買になります。更に難しいのが、相談者と債権者と両方の利益になり様な役割も求められます。債権者は少しでも多く資金を回収をし、相談者には少しでも債務額を減らせる様に、且つ早急な売買を目指さなければなりません。通常の不動産会社は、住宅ローンを滞納時の対処方法を知らないので、そのまま知らないで依頼して、気づいたら競売になっていたとなれば本末転倒です。その為、色々検索する際に下記を確認して安心して相談出来る不動産会社をお勧めします。

  • 相談する会社は任意売却やリースバックを専門とした事業を行っている法人の不動産会社か?
  • 弁護士や司法書士と提携していて、経験も実績も豊富な会社か?
  • 会社概要を見て、会社の理念はどうなっているか?
  • 担当者は宅建士の資格を保有しているか?

8,まとめ・相談先の見つけ方と成功させる秘訣は?

(1)先ずは無料相談を活用下さい

現在の住宅ローン滞納額と残債額をお聞きし、場合によっては提携している弁護士と協業しながら今後のベターな方法を考えていきます。
相談料は全て無料ですので、ご安心下さい。

(2)対応取扱いエリア

事務所は東京都新宿になりますが、一都三県(東京・神奈川・埼玉・千葉)を中心に、上記以外に全国も相談に応じています。お客様によっては、オンライン(zoom)での面談も対応致します。一戸建てやマンションにお住まいの方は遠慮なくお問合せください。当然ですが、第三者への秘密厳守を徹底し、相談は休業日や夜間でも柔軟に受付ています。

(3)自宅の査定価格を調べる

次に、ご相談者の不動産(自宅)の守秘査定を行います。この際、通常売却相場価格・任意売却価格・リースバック価格の3種類を算出し、ご相談者の負債額や希望に応じて、今後の方向性の提案をさせて頂きます。

(4)債権者(債権回収会社)との交渉

任意売却を行うには、債権者に対して、任意売却を行う事の了承を得なければなりません。それには、当社でも机上査定を行う事になります。当社では、元任意売却の会社に在籍していた経験を踏まえ債権者が納得する売り出し価格を提示して、売却活動に進みます。残債額によってはリースバックが出来る場合も多々あります。

(5)問題解決後も安心サポート

相談者によっては、弁護士等各士業の専門家のサポートが必要な場合があります。
ご要望があれば専門家を無料で紹介致します。

以上最後まで読んで頂き有難う御座いました。
今後はマイナス金利が解除が予想され、変動金利も影響され、住宅ローン払えない人急増の記事が多くなるかもしれません。しかし、これを読んで頂いたあなただけには、競売には、絶対に、絶対になって欲しくありません。住宅ローン払えない人急増している中で、1人で悩まず、いっしょに問題解決しましょう!

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